フォト

さくら

« NHK講座「ジャズがわかる」(その1) | トップページ | BLUE Ocean »

2010年8月25日 (水)

NHK講座「ジャズがわかる」(その2)

講座の中で、私が話した話を一つ。
ジャズというカテゴリーを越えて、音楽論になってしまったのだけれど。


最近はCDもどんどん売れなくなってきているし、PCでダウンロードして、聴くというのが主流になってきています。小さなヘッドフォンで音楽を聴くのが、音楽を聴くことだと思ってしまっている若い人達がふえつつあるのだけれど、これがどれだけ実は危険なことなのかって言うこと、音楽を「聴覚」のみで聴くものだと、勘違いしてしまっている人達が増殖していることへの危機感を、私は感じていると言う話をしました。

そもそも、音質の良いといわれているCD自体、ヒトの聴覚の可聴範囲とされている周波数帯域外の高周波低周波が、カットされて録音されたものであって、「自然」の音とは既に違うものになっています。このカットされている周波数帯域に実は音楽に重要な深みと繊細さの部分が含まれているのです。現代の感覚の鈍った人々には、不要なものでしかなくなってしまっているのでしょうか。

CDでさえそうなのですが、ダウンロードすると言う作業の効率化データ量を抑えるということもあって、ダウンロードで聴くいている音楽は、CDよりもさらに音質が悪いんです。質の悪いものになれきっていくと、どんどん感覚は鈍るのだけれど、ど真ん中にいる当事者達は、全くきづかないで、与えられた音楽に洗脳されて行きます。

音楽は「耳」だけで聴くものではないのです。科学が勝手に決めた可聴範囲とする周波数帯域のみの、大雑把で雑な部分のみで、聴いているわけではありません。
床からの振動、空気の振動、壁にぶつかって跳ね返った響き、演奏者の息遣い、場の空気感、そんなものを全身の5感さらに6感を総動員して感じるのが、音楽なんです。でもそれが分からないヒトがどんどん増殖してきてしまっています。
コンビニエントでお手軽な生活が送れる中で、失ってきたものは、人間としての身体感覚と感性に他ならないのです。


お手軽で便利で安いのは確かだけれど。でも、カップラーメンだけ食ってたら、いつか大変なことになりますよ。小さなヘッドフォンで、質の悪い音楽を聴き続けていくのもまさにそんな感じです。


たまには、自分の感性すべて総動員して、音楽を聴いてみて欲しいんです。

と、そんな話をした訳です。

最後に30ほどのライブをしたのですが、ちょっと意識してくれただけで、受講者の方たちが、明らかに細かい波動や倍音を耳だけでなく、全身で受け取ってくれていたのが分かり、とってもうれしかったのでした。

まだまだ人間捨てたモンぢゃないかもって、思わせてくれた素敵な時間でした。

どうもありがとう。

« NHK講座「ジャズがわかる」(その1) | トップページ | BLUE Ocean »

音楽」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« NHK講座「ジャズがわかる」(その1) | トップページ | BLUE Ocean »

DVD

月齢

<逸脱の天海 丸腰の地籟 うず>2015年6月1日

  • Uzu20150601_umemotophoto_06
    荒井皆子(Voice)×木村由(Dance) LIVE@横濱エアジン

New York  2009.7-8月

  • 090730_angelos_group
    ニューヨークにあるインターナショナル現代アート団体の企画に呼んでいただきました。世界、11ヵ国から集まった、14名の強力ミュージシャン達との音楽三昧の日々。ニューヨークでの2回のコンサートも、大変好評に終えることが出来ました。ホントに密度の濃い素晴らしい、経験を沢山させてもらいました。
無料ブログはココログ